新任のご挨拶|学術顧問挨拶 岐阜大学応用生物科学部 教授 福井 博一

学術顧問挨拶
岐阜大学応用生物科学部 教授 福井 博一 

  エアリッチ®・アーチング®栽培研究会が発足して17年が経ちました。この間に国内ではバブル景気とその崩壊に伴う景気の低迷、経営者の世代交代、環境対策や重油の高騰などの問題が生じ始めております。さらには国際化時代の到来に伴って、韓国、インド、ケニアなどの切花輸出国の台頭など、設立当時には想像もしなかった輸入切花の増加が始まりました。このような社会状況の変化に対応して研究会では、生産コスト低減対策、青年部活動の活性化、閉鎖型循環式養液栽培システムの開発、補光や夜間冷房など高品質なバラ生産技術の検討、MPSへの出資と情報提供、海外のバラ生産地調査、さらには中国へのバラ輸出の検討など、先見性を持って会員への情報提供と意識啓発活動を行うと共に、会員相互の情報交流の場の提供を行ってきました。

  バラは他の切り花と比較して品種の変遷が早く、高い品質と収量性が要求され、高度な生産施設の整備を必要とすると同時に高い技術力が要求されます。研究会の設立当初はアーチング®栽培特許を共有するための組織として機能してきましたが、近年は高度なバラ生産技術者集団として組織化され始めてきています。

  これからの研究会の方向性を考えると、特許管理組織から日本のバラ生産を牽引する技術者組織団体として大きく発展していく転換期を向かえているのではないでしょうか。これからのバラ生産は、これまでの「採れたバラを出荷するバラ生産」から「売れるバラの生産と販売」に移っていくものと考えます。「種苗会社のいわれるままに品種を選定し、マニュアルに従って切花生産を行い、採れたバラを市場に出荷する生産」では、赤道直下の高地という恵まれた環境下で、無暖房と安価な人件費・施設費の基で低価格大量安定供給体制が保証された輸入切花に対抗することは不可能でしょう。

  恐らく、これからの10年間で技術力の低い生産者は淘汰され、真に技術力と情報力を備えたバラ生産者のみが生き残る時代が到来します。これからの日本のバラ生産業界の発展を考えた時、さらなる高品質生産技術の開発、後継者に対する技術力向上教育、消費者ニーズの把握と消費拡大活動、法人化を目指した経営対策など、これまでバラ生産業界が取り組めなかった新たな活動方向性を目指す必要が出てきています。

  エアリッチ®・アーチング®栽培研究会が発足17年を契機に新たな研究会として大きく飛躍されることを大いに期待しています。


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